図1
図1はアラゴの円板の原理図です。
銅やアルミでできた薄い円板の上に磁石を近づけ、磁石を回転させると、円板も回転し始めます。
アルミは磁石にくっつきませんが、アラゴの円板では回転することができるのです。
図1の磁石が回転することによって、円板は磁石の磁束を切ることになり、フレミング右手の法則により円板に起電力が発生し電流が流れます。その電流と磁石の磁力との間に起きるフレミング左手の法則による電磁力によって円板は回転するという仕組みになっています。
アラゴの円板の原理は、電気のメーターである電力量計や誘導電動機に用いられています。
図2
図2は3相誘導電動機の構造です。
アラゴの円板の磁石の役目をする固定子と、円板の役目をする回転子からなっています。
固定子にはコイルが巻かれていて、それぞれのコイルをスター結線する場合と、デルタ結線する場合があります。コイルに3相交流電圧が印加されるため、磁界が回転子の周りを回転することになります。
回転子はかご型と巻線型があります。
図3
図3はかご型の回転子です。
文字通り、円筒形のかごを回転子としています。
図4
図4は巻線型の回転子です。回転子内のコイルを3相結線し、スリップリングとブラシを経て、外部の可変抵抗器に接続して、抵抗値を変化させることによって速度制御ができるようにしたものです。