最大需要電力と設備容量の割合を需要率といい、次式で定義されます。
需要率[%]=(最大需要電力[W]/設備容量[W])×100
需要率が高いほど、設備が同時稼動しているということになります。
簡単に考えると、100[W]の電球が10個並列に接続されている電源があるとします。
全部の電力=設備容量は100[W]×10個=1000[W]です。
しかし、10個同時に点灯させることはなく、同時に点灯させる最大の個数は5個だとします。
100[W]×5個=500[W]
ですから、この場合の需要率は、
需要率[%]=(500[W]/1000[W])×100=50[%]
となります。この需要率がある程度正確に把握できていれば、電源は1000[W]分用意する必要はなく、500[W]+α用意しておけばよいということになります。
ある期間中の負荷の平均需要電力と最大需要電力の割合を負荷率といい、次式で定義されます。
負荷率[%]=(平均需要電力[W]/最大需要電力[W])×100
負荷率が高いほど、設備が有効利用されているということになります。
送電線等は最大需要電力を送電できるように設計されていますので、ある期間の平均需要電力が最大需要電力に比べて著しく小さい、つまり高負荷となる時間が著しく短いと、送電線等の送電容量に余裕がある時間が長くなり設備が有効利用できていないということになります。
「ある期間」とは一般に1年・1ヶ月・1日を用いることが多いです。1年の場合は季節による変動、1ヶ月の場合は祝祭日による変動、1日の場合は昼夜による変動に大きく影響されます。
ある系統の最大需要電力と、その系統に接続されている複数の負荷それぞれの最大需要電力の和の割合を不等率といい、次式で定義されます。
不等率=系統に接続されている負荷の最大需要電力の和[W]/系統の最大需要電力[W]
不等率が低いほど、複数の負荷が同時稼動しているということになります。