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指示計器

動作原理による分類

動作原理によって特徴が異なる

直動式の指示計器(電圧計・電流計など)には、動作原理による分類があります。

可動コイル型

<記号>

<動作原理>
固定された永久磁石による磁界と、その磁界中に置かれた可動コイルに流れる電流との間に生じる電磁力によって測定します。
<用途>
直流専用ですが、整流器と組み合わせて交流の測定も可能です。目盛は平等目盛です。精度が高い型です。

可動鉄片型

<記号>

<動作原理>
固定コイルに流れる電流によって固定鉄片を磁化し、可動鉄片との間に生じる電磁力によって測定します。
<用途>
商用周波数に用いられます。0付近以外は等分された目盛になっています。精度は劣りますが、構造が簡単で丈夫です。

整流型

<記号>

<動作原理>
整流器によって交流を直流に変換し、可動コイルで測定します。
<用途>
平均値を指示しますが、目盛は正弦波の実効値で表示されています。そのため、ひずんだ波形を測定すると誤差を生じます。

電流力計型

<記号>

<動作原理>
固定コイルと可動コイルに流れる電流による電磁力によって測定します。
<用途>
交流・直流兼用で、精度が高いです。

熱電型

<記号>

<動作原理>
ヒータに電流を流して熱電対を加熱し、発生する起電力を可動コイル型計器で測定します。
<用途>
交流・直流兼用で、実効値を指示します。熱を利用するため応答が遅く、過負荷に弱い型です。

静電型

<記号>

<動作原理>
固定電極と可動電極の間に生じる静電力を利用して測定します。
<用途>
交流・直流兼用で、実効値を指示します。高電圧・高周波の測定が可能です。外部の磁界の影響は少ないですが、電界の影響は受けます。

誘導型

<記号>

<動作原理>
移動磁界・回転磁界と、金属板に生じる渦電流との間に生じる電磁力を利用して測定します。
<用途>
交流電力量計としておなじみの型です。

精度階級の分類

精度階級と用途

指示計器は、測定値上限に対する、許容誤差の値の割合を階級として表します。
100[A]レンジで測定し、許容誤差が0.5[A]であれば、精度階級は0.5級となります。

測定の精度を高くするには

@階級0.5級の電流計の100Aレンジで測定した場合は、
100[A]×0.5[%]=0.5[A]
なので、±0.5[A]が誤差の許容値となります。
この計器が50[A]を指示した場合は、被測定電流の真の値は49.5〜50.5[A]の範囲にあることになります。
A階級0.5級の電流計の50Aレンジで測定した場合は、
50[A]×0.5[%]=0.25[A]
なので、±0.25[A]が誤差の許容値となります。
この計器が50[A]を指示した場合は、被測定電流の真の値は49.25〜50.25[A]の範囲にあることになります。
よって、測定の際は大きいレンジで測定しだいたいの値を読み取り、その値にあわせて小さいレンジに変更して測定すると、誤差の少ない測定ができます。

精度階級による用途

0.5級 精密測定用で、携帯できるものもあります。
1.0級 0.5級に次ぐ精密測定用で、携帯できるものもあります。
1.5級 工業用普通測定用で、配電盤に設置される階級です。
2.5級 精度をあまり必要としない測定用で、配電盤に設置される小型計器の階級です。

使用姿勢

測定時の計器の置き方

計器の測定時の姿勢を使用姿勢といいます。
垂直・水平・60°の3種類があります。

垂直

<記号>

水平

<記号>

60°

<記号>


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