高調波
基本波と高調波の違い
高調波とは、基本波の整数倍の周波数を持つものです。基本波と高調波が合成されることによってひずみ波が生まれます。
図1は電圧100Vの基本波の波形です。
図1

基本波のみの場合は図1のようにきれいな正弦波(サインカーブ)になります。
この波形が高調波を含むようになるとひずんできます。
図2はひずみ波の波形です。
図2

図1と比べるとかなり乱れた波形です。正弦波に程遠い波形です。
図2は分解すると図3になります。
図3

図2を各周波数成分の波形に分解すると図3のようになります。
基本波が100V、第3次高調波が30V、第5次高調波が20V、第7次高調波が10Vとなっています。
基本波が50Hzであるとすると、第3次高調波は150Hz、第5次高調波は250Hz、第7次高調波は350Hzの周波数になります。この各周波数成分の波形が合成されてひずみ波となります。
高調波発生のメカニズム
正弦波を印加すると、ひずみ波が流れる機器があります。インバーターが代表的な高調波発生源です。インバーターはコンバーター部で交流を整流し、それをインバーター部でスイッチングし任意の周波数の交流にしていますが、その過程でひずみ波電流が流れます。ひずみ波電流が流れることにより、配電線や変圧器のインピーダンスによって電圧降下が発生し、電圧もひずんだ波形になります。ひずんだ電圧が印加された機器には、高調波発生源機器ではなくてもひずんだ電流が流れますので、高調波の影響は広がっていきます。
また、変圧器など鉄心を有する機器は、正弦波の電圧を印加しても鉄心の磁束の変化がヒステリシス特性により正弦波にならないため電流がひずみます。しかし、ひずみは小さいため、通常は問題ありません。
そのほかに、放電による高調波の発生もあります。
放電を利用した電気炉や蛍光灯などは、放電抵抗の不規則な変化により放電電流が正弦波にならずに高調波を発生します。
高調波の影響
高調波は正弦波の周波数より高い周波数になります。
周波数が高くなると、コンデンサに流れる電流が増えます。
コンデンサのインピーダンスZcは、
Zc=1/2πfC
(f:周波数 C:静電容量)
で表されます。分母の周波数が高くなればなるほど、インピーダンスは低下していきますので、電流が増えることになります。過電流の程度によってはコンデンサが発熱・膨張したり、最悪の場合破裂することもあります。また直列リアクトルの異音や振動、過熱等も発生します。
また、照明がちらついたり、モーターから高音の異音が発生することもあります。
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