紀元前、ギリシャのターレスは、こはくを摩擦すると藁のような小さな軽いものをひきつけることを観察しています。だれしも小学生の頃、下敷きをこすって消しゴムのカスをくっつけて遊んでいたのと同じです。
当時は、こはくに宿った神の仕業と考えられて、こはくがお守りとして持ち歩かれていたようです。
こはくはラテン語でelectrumといい、これが英語の電気electricityの語源といわれています。
電気というものの存在が意識され始めたのは17世紀ころです。この頃は静電気の実験が行われていたようです。ガラスの棒を摩擦して、軽くて小さなものをくっつける様子を見て、これは電気の力で吸いつけているのだと考えるようになったそうです。
その後1660年ころ、オット・フォン・ゲーリッケという人が、硫黄の球に軸をとおして回転させ、かわいた手でなでて静電気を貯めるという、摩擦電気による発電機を発明しています。
フランクリンは、電気に+と-という名前をつけた人です。
フランクリンは雷雲の中に凧を揚げ、ミュッセンブルクが発明したライデン瓶に電気を蓄えることに成功しました。この実験は大変危険なもので、ロシアのリッヒマンは同じような実験をした際に、不幸にも感電死しています。