正弦波交流などで角度を表す方法には、度数法と弧度法があります。
度数法は、二つの直線がなす角を角度の度数[°]で表す方法です。
それに対し弧度法は、弧の長さを半径の倍数で表し、単位はラジアン[rad]となります。
図1
図1は半径rの円に直線OAとOBを引き、θ[°]の角度を持たせた図です。
弧ABは、弧の長さが半径と同じrになっています。
直線OAとOBのなす角は度数法ではθ[°]と表します。
これを弧度法に直すには、 弧の長さを半径で割ってやる必要があります。
図1の場合、
弧ABの長さr/半径r=1
なので、図1の直線OAとOBのなす角は弧度法では1[rad]となります。
半径rの円の円周の長さLは、
L=2πr
で表されます。
よって、度数法の360[°]は弧度法では2πr/r=2π[rad]となります。
図1において、θ[°]と弧ABの長さは比例関係にありますので、
度数法で表す角度が0〜360[°]に変化すると、
弧度法で表す角度は0〜2π[rad]と変化します。
たとえば、30[°]を弧度法で表すと、
30/360=1/12
360[°]で2π[rad]なので
2π/12≒0.524[rad]
となります。