T 次の2問題(T-1、T-2)について解答せよ。
T-1 次の5設問のうち3設問を選んで解答せよ。(設問ごとに答案用紙を替えて解答設問番号を明記し、それぞれ1枚以内にまとめよ。)
T-1-1 呼制御プロトコルとは何かについて、機能と必要性の観点から簡潔に説明せよ。また、代表的な呼制御プロトコルであるSession Initiation Protocol(SIP)で用いられるメッセージの構造と機能について説明し、なぜSIPが呼制御プロトコルの主流になっているか述べよ。さらに、SIPの今後の課題について述べよ。
T-1-2 動画圧縮技術のうち、Motion-JPEGとMPEGについて違いを簡潔に述べよ。さらに、MPEGについて、動画を圧縮する処理を4つに分け、それぞれの処理の内容と、その処理をとる理由について説明せよ。
T-1-3 リードソロモン符号と畳み込み符号の2種類の誤り訂正符号(Forward Error Correction)の特徴をそれぞれ述べよ。また、これら2つの符号を組み合わせて用いる利点について説明せよ。さらに、これらの誤り訂正符号と自動再送要求(Automatic Repeat Request)を組み合わせて用いる利点について述べよ。
T-1-4 高効率無線伝送において、適応スケジューリング及び適応符号化変調方式を用いる目的とそれぞれの動作原理について述べよ。また、第3世代移動通信システム(HSPA:High Speed Packet Access、LTE:Long Term Evolution)やWiMAXなどのブロードバンドワイヤレスシステムにおいて、より高速で誤り率特性の優れたデータ伝送を実現するために、これらがどのように適用されているか説明せよ。
T-1-5 光ファイバ通信技術の進歩に伴って、無線通信に用いた各種の高効率伝送技術が適用されるようになった。下記リストの中から、適用が検討されあるいは実用化されている技術を5つ挙げ、その基本原理、光通信に適用する際の特徴(メリット又は課題)と実現方法・形態について述べよ。
リスト:FDM、CDM、OFDM、MIMO、QPSK、多値変調、符号化変調、ARQ、適応変調、ダイバーシチ、波形等化
T-2 次の3設問のうち1設問を選んで解答せよ。(答案用紙を替えて解答設問番号を明記し、3枚にまとめよ。)
T-2-1 我が国においても「クラウド」の活用事例が急速に増えつつある。代表的な「クラウド」の分類である「パブリッククラウド」「プライベートクラウド」「ハイブリッドクラウド」のそれぞれについて、情報通信サービスの観点から、特徴、適用領域並びに今後の普及に向けた課題を述べよ。また、NGN(Next Generation Network)普及後の「クラウド」の将来展望について、あなたの考えを述べよ。
T-2-2 NGNとインターネットの相互接続において論じられているマルチプレフィックス問題について、技術的観点から課題を述べよ。次に、技術的に方式の異なる2つの解決策について概説し、各々の長所と短所並びに今後の方向性について、あなたの考えを述べよ。
T-2-3 最近、公衆通信網のラスト1マイルや屋内の通信ネットワークにおいて各種の高速ワイヤレス通信方式が開発され、その一部は既に商用化されている。それらの中から5方式を挙げ、それぞれの概要、性能、特徴、課題等について詳しく述べよ。また、近距離高速ワイヤレスシステムの将来展望について、あなたの考えを述べよ。
省略