1秒間に電気がする仕事の大きさを電力といい、単位にワット[W]を用います。また、電気エネルギーそのものを電力ということがあります。
電力は、照明やヒーターなどの容量や、使用している電気エネルギーの量を表すのに用いられます。
直流電力Pは、電圧をV[V]、電流をI[A]とすると、
P=VI[W]
で求められます。
この式を見ると、電力は電圧と電流の積から求められることがわかります。したがって、電力は電圧と電流の大きさによって左右されることがわかります。
1秒間に電気がする仕事の大きさは電力で表すことができますが、1時間、1日、1か月など、任意の時間に使用した電力を積算したものを電力量といい、単位にワットアワー[Wh]を用います。電力会社からの電気料金の請求は電力量に単価を乗じて算出されています。
電力量は、電力と時間を掛けて算出しますので、電力量Wは、電力をP[W]、時間をt[h]とすると、
W=Pt[Wh]
となります。
電力は1秒間に電気がする仕事、電力量は任意の時間に使用した電力です。
電力と電力量の最大の違いは、電力が1秒間あたりの電気エネルギーを表すのに対し、電力量は任意の時間の電気エネルギーの合計を表すということです。
例えば、1[kW]の電力を1時間使用し、そのあと2[kW]の電力を2時間使用した場合、この3時間で使用した電力量Wは
W=Pt=1[kW]×1[h]+2[kW]×2[h]=5[kWh]
となります。
電力会社は、電力量をメーターで測って電気料金を請求しています。