GISは断路器や遮断器を、SF6(6フッ化硫黄)ガスが充填された密閉容器内に設置した開閉装置です。GISはコンパクトなうえ、充電部がすべて隠蔽されており、安全性の高い開閉装置です。
SF6ガスは0.3MPaの圧力で絶縁油と同等の絶縁性能となるガスです。ガス遮断器やガス開閉器、ガス絶縁進相コンデンサなど多く利用されています。
SF6ガスは、ガス圧力が低下すると絶縁性能が低下します。GIS等の開閉装置では、ガス圧力が低下した場合は警報を出し、さらに低下した場合は遮断器が開閉できないよう自動的にロックされます。
SF6ガス中に含まれる水分が多くなると絶縁物表面が結露しやすくなり、絶縁耐力が低下します。
GIS等は、ガスが充填されている密閉容器内に乾燥剤が設置されていますが、定期的にガス中の水分測定が必要です。
SF6ガスは、部分放電によりアークが発生すると、SF4・S2F2等のフッ化硫黄を発生します。
これをガス分解生成物といいます。
SF4・S2F2は、水分があるとSOF2・SO2F2・HFなどに変化し絶縁物等を劣化させることがあるため、定期的にガス成分分析をし、部分放電の有無を確認する必要があります。