ヒューズは、電気回路を短絡や過負荷などの過電流から保護する目的で被保護回路に直列に接続されます。
そのヒューズに定めれた一定の電流値を超える過電流によってヒューズが発熱し、溶断して回路を遮断します。 その溶断する部分を可溶体(ヒューズエレメント)といいます。
ヒューズは融点の低い金属を使用しています。流れる電流が過大になると、その金属の持つ抵抗によるジュール熱が発生し、金属の温度は上昇し、溶融して異常電流をしゃ断します。
低圧ガラス管ヒューズが切れたときは、そのヒューズをよく観察すると、
1.ヒューズエレメントの大部分が残っていて、一部が溶けて切れている場合
2.ヒューズエレメントの大部分が溶けてガラス管内壁に飛び散っている場合
があります。
この様子を観察することによって、過負荷などの過電流で遮断したのか、負荷機器や回路の異常による短絡電流で遮断したのか、ある程度推察することができます。
ヒューズの性能として一番重要なのは、被保護回路が過負荷や短絡状態になり過電流が流れたとき、確実に規定の時間内にその過電流を遮断し、被保護回路の電流が定常状態であれば、規定された時間絶対に断線しないということです。