中性線欠相

単相3線式の中性線欠相とは？

単相3線式は、R相、N相、T相の3本の配線で電気を送る方式です。平常時は、下図のように負荷Aと負荷Bには100Vがかかっています。
図1

しかし、中性線が断線すると、下図のように負荷Aと負荷Bにかかる電圧は100Vではなくなります。
図2

これは、何らかの原因で中性線が欠相すると、R相とT相の間の電圧200Vが、負荷の抵抗やインピーダンスによって分圧されるために起こります。上記の図は負荷Aの抵抗値が40Ω、負荷Bの抵抗値が10Ωの場合の回路図です。中性線が断線により欠相したため、R相とT相の間の電圧200Vが、負荷Aの抵抗40Ωと負荷Bの抵抗10Ωに分圧されています。
このように、中性線欠相は100Vの負荷に100V以上の電圧がかかることになり、負荷が焼損したり、火災になる可能性がある危険な事象です。

中性線欠相による過電圧から負荷を守る方法

中性線欠相が発生した際にトリップするブレーカーがあります。このブレーカーは「単3中性線欠相保護付きブレーカー」といいます。単3中性線欠相保護付きブレーカーは、R相と中性線、T相と中性線の間の電圧を監視しており、その電圧が一定値以上になるとトリップして負荷を過電圧から保護してくれます。

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