タービン発電機に採用される固定子巻線水冷却方式に関する次の各項目について簡潔に述べよ。
(1)水冷却方式を採用する目的と発電機水冷却系統の概要
(2)水冷却式発電機に付属される機器と制御装置の概要
(3)運転中に冷却水の循環が停止した場合の制御の概要
(1)
@目的
火力発電は大容量なものほど発電設備が大型化するため水冷却方式を採用しサイズ・重量・面積・価格の削減を図る。
A水冷却系統の構成
冷却水は、貯水槽→冷却器1次ポンプ→冷却器→冷却器2次ポンプ→固定子巻線→貯水槽の順に循環する。循環する水の一部はイオン交換樹脂によって水の純度を保ち、導電率が許容値以上に上がらない様に管理する。
(2)
@付属される機器
ポンプ、貯水槽、調整弁、冷却器、フィルタ、イオン交換樹脂、圧力計、温度計、純度計、水位計などの計測監視機器
A制御装置
流量制御装置、冷却水純度制御、貯水槽水位制御
(3)
発電機出力を継続運転可能出力に下げるランバック運転を行う。ランバック運転を行っても固定子巻線が規定の温度以上になった場合は発電機をトリップさせる。冷却装置の異常であれば、予備の冷却装置に切り替える。